奥様へ・・。
Glass Worksちゅきのブログ
2014.02.04
「イチョウの葉を、ガラスに入れられる?」
寒さが続き、冷たい海風が吹く冬の朝、
その日は雲間から太陽が顔を出して、暖かい光を届けてくれました
工房の鉢植えたちを、よいしょっと外に出して、お日様にあてよう!と
屈んでおりましたら とある紳士がお尋ねになりました。
70代のお客様が、胸に仕舞ってある手帳を開き
「イチョウの葉」を取り出されました。
何年もその手帳に納まっているイチョウの葉は、時を感じさせる
落ち着いた黄金色に、イチョウの葉脈が人の皺のように見えました。
これは?
「何年も前に、東京に行ったときに拾ったものでね・・。」
イチョウをくるくる回しながら、懐かしそうに眺めるお客様。
「これをワイフにプレゼントしたんだが、ガラスに入れられるかね?」
はい、できます。
アクセサリーは、ブローチにしますか?ネックレス?
お好きなお色は?服はどのようなものをお召しで?
そんな話をしながら、1ヶ月お時間を頂きました。
「2月がワイフの誕生日でね。・・間にあうかね?」
お預かり致します。
ご希望は、「軽いもの」でした。
ガラスは大きくなるほど重く、奥様に重たいもの身に着けさせたいくないと
お客様のご希望でした。
うーん・・。イチョウの葉は大きくないのですが、茎が長い・・。
必然的に大きくなるな・・。
ガラスの厚さを2mmにして作ってみようと、薄いガラスを張り合わせて
イチョウの葉を入れて、焼き上げます。
表の様子
裏の様子
大きなしずく型にしました。
後日お客様が受け取りに。
「イチョウの色がもっと残ればよかったな。」
ガラスと焼き上げるので、葉の色は飛びます。
ガラスの色絵の具で、いちょうの葉の色を作ることが出来ますが
自然のままに仕上げたくて、そのまま焼き上げました。
「・・そうか。」
その後、そのお客様と、自然の色をそのままにして
焼き上げる方法はないものか、ガラスではない素材だとどうなるか、
色んな話をしました。
楽しい一時でした。
奥様には喜んで頂けましたでしょうか?
何かの折にお立ち寄りくださり、お話くださいね。
ぜひ、楽しい思い出と、ココだけでしか作れないご自身の作品を
作りにいらっしゃいませんか?
もちろん、ご注文も承ります。ご相談ください。
ご予約、お問い合わせは、こちら
電話 098-989-0233
『化石✕ガラス』小冊子をプレゼント致します。